『疾走!千マイル急行』 [ライトノベル(少年・総合)]
小川一水は、最近お気に入りの作家。だけど、ソノラマ文庫ということで、期待度控え目で読み始めた。
線路の上を走る汽車という題材ゆえ、制約も大きく、その制約を活かしたところもあれば、その制約故にやや歯がゆいところもある。
ただ単に、汽車という技術的素材だけでなく、エイヴァリーという都市国家のありようも絡めた物語となっていて、消化し切れていないように感じる部分もあるものの、意欲的な作品になっていると思う。
ただ、登場人物については、淡白かな? 現場主義的な作品の描き方をしてきた作者からすると、主人公や主な登場人物が、学生や、政治家など社会の上層の人々というのは、勝手が少し違ったのかもしれない。
★★★★
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