『月の輝く夜に/ざ・ちぇんじ!』『月の輝く夜に』 [ライトノベル(少年・総合)]
氷室冴子の文庫・単行本未収録作品が、やっとというか今頃になってというか、文庫になって出ました。時期を同じくして、同作の山内直実によるコミック化も刊行。というわけで、双方読みました。氷室冴子が好きであったであろう、平安の世の貴族の娘を主人公に、入り組みもつれた人の関係を、ほぐして解いていくストーリー展開。なんともいえぬ寂寥感。
氷室冴子らしいといえばそうかもしれないし、ただ、コバルトなどライトノベル系では今ひとつ受けなかったかもなあ、という印象もある。
コミックは、さすが山内直実というところでしょうか。原作をうまくコミックで展開しています。でも、ストーリーがそうだからか、ちょっと硬さがあるように私は思いました。
文庫のほうは、他に、氷室冴子の人気作「ざ・ちぇんじ!」をまるっと収録、さらに文庫未収録の短編も加え、650ページ超の分厚い1冊です。
記念碑のような1冊です。
★★★
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