『「上から目線」の時代』 [本(その他)]
Newsweekのコラムが面白いので、筆者の最近の著書を手に取りました。
今の日本を覆う空気を、「上から目線」というキーワードを元に、「上から目線」というのはどういう構造なのか、そしてそれはどのような問題を引き起こすのかを解きほぐしていく。
こういう本は、場合によっては筆者の勝手な思いで話を展開して、説得力がなかったりするのだが、この筆者の場合は、事実や仮定とその裏づけや反証を丁寧に挙げていって、説得力がある。そして、今の時代に必要な、対等な関係での会話と、その対等な会話を成り立たせるための話し方の方法を説く。
ただ、「上から目線」という言葉から受ける印象は、私の場合、筆者のそれと若干ずれがあるように感じて、そこは違和感が残った。とはいえ、筆者が「上から目線」と呼ぶものは確かにあるし、それについて本書で展開している話は的を射ていると思う。
★★★★
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