『ルポ 貧困大国アメリカ II』 [本(その他)]
前書につづき、アメリカの病巣を探るルポ。
教育が、医療が、刑務所が、資本主義、自由経済が社会福祉を商品にし、中間層を貧困に落とし、貧困からの脱出を困難にしている様を描く。
自分は例外と思っていた市民が、ちょっとしたきっかけで借金漬けになり、貧困への道へ堕ちていく。
ここに描かれたことが、日本でも起きようとしていないか。
人を生かすことを考えず、資本が利益を生むことを優先し、追求した結果が、多数の不幸と少数の経済的利益であるなら、その社会構造は歪んでいるのではなかろうか。
★★★★
「産業」は「人間」を轢き潰して拡大していく。そして業種を問わず「産業」への紐付けは過去に成功例がない・・・という諦観もあるようですね。有効な反論を思いつけないのが悲しいです。
by chokusin (2010-06-22 21:56)
chokusinさん、こめんとありがとうございます。
本書を読んだ範囲では、「産業」というより「資本」でしょうか。「資本」という財と、それを運用する機関である「企業」が、大衆を貧しくする、そういう状況にあるように読めました。
by cherryh (2010-06-22 23:55)
niceありがとうございました。
ちょっと昔の記事のようですが、ハードな内容で若干痺れたので。
m(_ _)m。
個人的には、自由競争って必ずしも平等でないことを前提としてから、物事を考えていかないとおかしくなってしまうと思うのですが、おかしくなっている見本がアメリカなんだと解釈しています。
ちっとも真似をする必要は感じません。
ま、だからって社会主義がOk!なわけでもないのですが、ある程度政府の大きさを保つことは必要だと思います。
# 日本の場合、なかなか役に立つ政府があんまり
# でてこないっていうのが一番困ったところではあ
# るのですが。。。
# (-"-;
by KeiOS (2010-11-20 23:32)
KeiOS さん、コメントありがとうございます。
社会が複雑になり、資本が暴走するようなこともおきてきていて、調整機能なしでは社会が成り立たなくなってきているように思います。
かといって、大きな政府は、税負担も重いし非効率なので、それはそれで問題だと思いますけれど。
難しいですね。
by cherryh (2010-11-21 01:29)