『玻璃の天』 [ミステリー]
北村薫、ベッキーさんシリーズ第2弾。シリーズ最終巻の『鷺と雪』が直木賞を受賞したので、それでしった人も多いかもしれない。
昭和初期の東京を舞台に、良家の子女とその運転手が出会う謎と謎解き。この『玻璃の天』には表題作他2編の計3編を収録。
昭和初期の時代を描くことにも作者の力が発揮されていてそれも素晴らしいが、この後迫りくる時代の足音が忍び寄ってきているところは、語り手が令嬢であることを考えれば、どこか悲しくもある。
シリーズ最終巻が文庫落ちするには少し時間がかかりそうなのが待ち遠しい。
★★★★
2009-11-01 20:35
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