『僕はここにいる』 [ライトノベル(少女)]
『僕はここにいる』 (講談社X文庫 いI- 1 ホワイトハート)
- 作者: 飯田 雪子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/12
- メディア: 文庫
飯田雪子の初期作品の再刊。
飯田雪子は、X文庫ティーンズハートに書いていた頃から好きな作家で、『眠る記憶』とか『瓶の中のおしゃべり娘』とかは持っているのだけれど、読み始めたのが遅かったのか、何冊かは買い逃していた。
今回再刊されたこれは実は読んでいなかった作品だったので、ラッキーだった。
祖父が無くなり、祖母と同居するために東京を離れ田舎の町に引っ越した涼香。
東京にあまり執着がなかった涼香は新しい町にすぐに馴染んでいったが、祖母は祖父を亡くした悲しみに沈み、母は住み慣れた東京を離れ、不便な田舎町に住むことに不満を募らせていた。
そんな折り、涼香は一人の少年に出会う。彼は同級生の目には見えず、悲しみや苦しみの色を反転させる仕事の見習いだというが・・・・・・
飯田雪子らしい、ファンタジー色のライトノベル。というか、時期的にはまだライトノベルという言葉が一般的になる前の作品か。
初期の作品だけに、のちの作品にあるような深いテイストとかはさほどないけれど、作者の個性が感じられる作品。単発で読むのではなく、この時期の作品を纏めて読むと、また違った感触があるかも。
最近出た、『夏空に、きみと見た夢』とか『クリア・ヴォイス』と読み比べるもありかな。
★★★
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