『「関係の空気」 「場の空気」』 [本(その他)]
筆者の近著『「上から目線」の時代』をなかなか興味深く読めたので、同じ講談社現代新書前著を読みました。
帯に「なぜ上司と部下は話が通じないのか」と書かれており、空気が支配する日本の現代を分析し、日本語の発話によりどのように空気が形成されるか、そして、1対1の「関係の空気」と1対多の「場の空気」の違いを導き出す。
最後に、「省略せずにちゃんと語ること」「です、ますで語り会話の対等性を取り戻そう」「ビジネス社会の日本語を見直そう」「美しい日本語探しをやめよう」と提案する。そうすることにより、日本語による関係性が正常化すると言うのである。
興味深い分析と提案であるが、2006年の著作であり、3・11以降の状況を踏まえた近著に比べると、当然ながら、「今」の状況に追いついていない感がある。
★★★
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